Posted by admin on 2008/10/16
(お話を伺った方)
株式会社日本インベスターズサービス
代表取締役社長 小松俊一 様
企業のIR活動にかける費用は、年間500万円未満が32.6%、500万から1000万円が21.8%・・・となっており、平均額は2200万円である(日本IR協議会「IR活動の実態調査2008」)。PRに比べると抑えられる傾向にあるが、IRへの関心が高まるに伴い、企業がIR活動にかける費用は年々増加している。どの企業も、「個人投資家向けIRの充実」を課題と考えているが、広告を使ってIRを推進する企業が増えてきている。
フリーマガジンで企業IRを推進
Q1.提供されているIRサービスについて教えてください。
「モテカブ」「株式にっぽん」など媒体を使ったコミュニケーションサービスを柱として、企業のIR活動を支援しています。アニュアルレポートなどの投資家向けツールの制作や、個人投資家向け説明会の開催などを通じ、発行会社様のIRのお手伝いをさせていただいております。
Q2.発行している媒体について教えてください。
・モテカブ
季刊で発行しているIR情報に特化したフリーマガジンで、証券取引所などで配布しており、毎号10万部発行しています。08年12月のリニューアルでは、「株主になりたくなる企業情報誌」をテーマに、企業の情報をより読者に訴求できる内容に仕上げています。上場企業の新事業についての解説や一般投資家には分かりにくいBtoBの企業の情報を、記者による客観的な視点で分かりやすく表現することが可能です。
・株式にっぽん
創刊47年目を迎える株式専門誌で、株式投資経験が豊富な、中級者~中級者に向けて、毎月2回発行しています。
企業のIR広告では、媒体の特性を活かした掲載が重要です。株式投資未経験者~初心者に向けて訴求するなら「モテカブ」、ベテラン投資家に訴求するなら「株式にっぽん」への掲載が有効です。BtoBで事業内容が理解されにくい企業や、企業名や事業内容を個人投資家にPRしたい企業にオススメです。
Q3.IR広告を掲載した場合の反響は?
モテカブでは、読者アンケート・企業の資料請求も行っています。項目は、「その企業の株式を保有しているかどうか」や「銘柄を選ぶ際は何を考慮するか」などです。これらのアンケート結果をまとめ、企業に提出します。広告というと出して終わりという印象があるかもしれませんが、モテカブでは、読者のアンケート結果からその企業にどんな印象を持っているのか等を集計し、双方向のコミュニケーションを実現しています。アンケート葉書の返送は、毎号平均1000枚ほどあり、読者の意識の高さがうかがえます。
Q4.個人投資家向け説明会の開催も行っていますが、どんな反響がありましたか?
08年1月に個人投資家向け説明会を行った企業で、3月時点で個人株主数が1000人から4000人に増加した例があります。この企業は、1月から3月の間、モテカブでの広告掲載と個人投資家向け説明会の開催以外、特にIR活動は行っていませんでした。IR活動が、直ぐには株価形成に反映しないと思われがちですが、個人投資家の関心を高めるという点では、媒体への掲載や個人投資家向け説明会の開催は、効果があると思います。
○株式会社日本インベスターズサービス
「モテカブ」「株式にっぽん」の発行やアニュアルレポートの制作、個人投資家説明会の開催など、幅広いIR支援を行う。
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03-3249-9131
>>情報開示の仕方
取材・文/萩原恵子