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複数メディアによる効率的な情報発信

Posted by admin on 2010/07/13

 


 最近、担当しているクライアントからのご要望の中で共通した現象として挙げられるのが、アニュアルレポートやCSRレポート、環境報告書など、これまで紙媒体が主と考えられてきたコミュニケーションツールの制作において、紙媒体(冊子)とWebという複数のメディアを連動させたいというニーズです。届けたい情報、届けたいターゲットなどによって、紙媒体とWebを使い分けたり、連動を図ったりして、よりコミュニケーション効率を高めようという考えが広まっています。背景として、冊子のページ数を減らすためのコスト削減の観点というのは大きいものの、冊子とWebという複数のメディアを連動させた情報発信に対して、意義やメリットを見出し始めている傾向があると考えられます。

では、紙媒体である冊子とWebと、それぞれのメリットを簡単に考えてみます。

【紙媒体】
・Portable…持ち運びができるため場所や環境を選ばない
・Comprehensible…情報の全体像が比較的簡単に把握できる
・Recordable…重要な情報、必要な情報をマーキングすることで記録できる
・Thought-Provoking…手元でじっくり読むことができ、深い理解や思考を促せる

 紙媒体の場合、現物が手元にあるため、情報が記憶に残りやすく読み返す頻度も高い可能性があります。逆に、ページ数や文字量に影響した情報量の制限や印刷コストなどのデメリットが考えられます。

【Web】
・Retrieval…検索性が高く、必要な情報にたどり着きやすい
・Encompassing…大量の情報を扱える、また蓄積もできるため情報が網羅されている
・Variable…e-bookや音声・動画など、多様な形態で情報を伝えられる
・Instant…即時性のある情報発信ができる

 Webの場合、上記のメリットに加え、一方通行の情報発信だと考えられる紙媒体に対して、アンケートや問い合わせなどの双方向コミュニケーションが図りやすいことや、印刷しないので環境に負荷を与えないという考えもあります。ただ、インターネットに接続できることを前提としているため、情報にたどり着ける人が限られるというデメリットがあります。

それぞれのメリット・デメリットが分かった上で次に考えるべきことは、ではどのような情報を、どのメディアを通して伝えるかです。
 メッセージ性のある内容(経営者メッセージなど)、強く訴求したい内容(理念や基本姿勢など)、新しい・主な取り組み(特集企画など)を紙媒体(冊子)に載せ、Webにはそれらの詳細情報や関連情報、経年変化が見られるデータや数字関連を補完するなど、上手にそれぞれのメディアの特性を活かした情報発信をしていると見受けられます。また、完全に役割分担をして情報を棲み分けるだけでなく、冊子の中でWebへの誘導を入れるなどして、冊子とWebとの連携を図り補足充足関連性を持たせることで、読者が必要な情報にたどり着きやすくするための工夫を施しているケースが多くなっています。

 大切なことは、伝えたい情報を誰に・何を・どのように伝えるのが一番効果的かつ読者にとって便利なのか、ということを各企業が整理することです。企業によって考えは様々ですし、伝えたい情報も様々です。
 情報の種類や発信の仕方を今一度整理し、アニュアルレポートやCSRレポートという制作物をコーポレートコミュニケーションという総合的な概念で捉え直すことで、より効率的なメッセージの伝達が可能になるのではないでしょうか。
コミュニケーションの基本である「誰に」「何を」「どのように」をコーポレートレベルで改めて見返すことをお勧めします。


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