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IRにもマーケティング的な発想を

Posted by admin on 2010/06/08

 

 経済環境が大きく変動する中、IR活動で何をどのように行えばよいのか悩まれている企業が意外と多いように見受けられます。しかし、このような状況だからこそ、マーケットの変化や自社の業績の良し悪しに関係なく、やるべきことを地道にやり続けることが大切でありそれがIR活動の大原則となっています。
 企業によってIRに対する取り組みはさまざまですが、外部から高い評価を得ている企業には、以下のような共通した特徴が見られます。

◆経営者トップの特徴
 ・経営者自らが、積極的にIRに参加している
 ・IR担当者と密なコミュニケーションが図られている
 ・トップダウンでIRを全社に浸透させている

◆IR担当者の特徴
 ・投資家からの意見を、悪い情報も含めて適切に経営者へフィードバックしている
 ・投資家と丁寧なコミュニケーションが図られている
 ・社内・社外の関係部署と連携が図られており、横断的な取り組みができている

 企業の内外のみならず、社内においても社員や関係部署をつなぐ、いわば「コミュニケーション」を結節させる機能として、その役割を果たしているか否かが重要そうです。

 さて、こうした「コミュニケーション」的なアプローチ以外に重要な視点がないか考えてみます。ご存知のとおり、昨今、急速に「CSR」や「ブランド価値」などの「無形の資産」を評価する動きが高まりつつあります。また、IFRS導入への適切な対応など、IRの守備範囲は広がってきています。このように領域が広がることは、企業ごとのIR活動の差が、より一層つきやすくなっている状況であるとも考えられます。

 IRは「社会とのコミュニケーション活動」ですが、「マーケティング活動」と考えることもできます。最近のマーケティング領域においては、従来のような「売る側・買う側」といった単純な構図ではなく、「パートナー」として一緒により良い商品・サービスを作り上げていくという新しい流れも出てきています。上述したようなCSRやIFRSといった、まだまだ「手探り」の「新しい」ものについては、こうした「一緒に作る」考え方をIRの領域に当てはめることは有用ではないでしょうか?

 まだまだ「教科書的あるべき像」が決まっている訳ではありません。投資家と共にスタンダードを築いていく、という発想に立ち意見を聞いてみることで、投資家との信頼関係が強固になるとともに、中長期的な企業価値形成につながる有益なヒントを得る機会もたくさんあるでしょう。

 IR活動にマーケティング的な発想を加え、新たな視点で投資家と向き合い、丁寧に関係を積み重ねていく。こうした地道な活動が、業績だけでは担保できない「信頼」を築きあげていく一つの有力な方法ではないでしょうか。


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