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4つの「P」とIR活動への接続

Posted by admin on 2010/06/15

 

 営業担当として、様々な企業のIR担当者とお会いする機会があります。どの企業もそれぞれ個性があり、心から応援したいと思う会社に出会えることがこの仕事の醍醐味のひとつです。

 ところで、そもそも人はどのようなポイントに企業の魅力を感じるのでしょうか。
人が組織に共感する要素として、4つの「P」があるといわれています。

1.「Profession=仕事、事業」:その組織(企業)が行っている事業や生業
2.「People=人」:その組織(企業)に属している人
3.「Philosophy=理念」:その組織(企業)が掲げている理念や思想
4.「Privilege=特権」:その組織(企業)に関わることで得られる特権

 何を魅力に感じるかは人それぞれであるため、一概には言えないものの、心理学、社会学側面からもこれらの軸に分けることができます。

 当然のことながら、投資家の方々は「Privilege=特権」、つまり、投資活動を通じ何かしらの利益を得ることを魅力と感じていると考えられます。キャピタルゲインや株主優待等がまさに「特権」です。
 一方、昨今の景況下、企業側としても「特権」を魅力的に伝えることは難しいケースも珍しくありませんが、特権以外の他の3つを通じて、企業の魅力を伝えることも可能です。

1.「Profession=仕事、事業」を伝える:
 企業が提供している商品・サービスに加え、「仕事」のやりがいや、社員が「仕事」を通じて学んでいることを伝え、「企業活動」そのものに興味を持ってもらうこともひとつの魅力因子となります。決算説明会等の質疑応答で、自社の商品の社会における意味や意義を語る社長などがその代表的な例です。

2.「People=人」を伝える:
 アニュアルレポートではトップインタビューという形で、社長の“人物像”にフォーカスを当てて紹介するケースがあります。また、株主通信で、社内で注目を集める社員や名物社員等のコメントを掲載し、どのような「人」がどのような考えでその企業に従事しているのかを伝えるという手法も効果的です。

3.「Philosophy=理念」を伝える各企業のIRサイトの個人投資家向けページでは、会社案内コンテンツが充実した企業が増えてきています。これは、企業活動の構造、更にはその企業がどのような価値を社会に提供し、どういった社会を実現していくのか、いわば企業の「理念」への共感を目的としています。また、最近では、アニュアルレポートの冒頭に、数字ではなく自社の理念を伝えるページを持ってくる企業も増えてきています。
また、株主総会も、従来の形式にはこだわらず、“感謝祭”という形でステークホルダーを招き、さまざまなイベントを通して根底にある理念を共感する場と位置づける企業もあります。


 IR活動というと、「Privilege=特権」にフォーカスしがちですが、それ以外の3つの「P」にもスポットを当てることで、自社の魅力を違った角度から伝えることが可能になるのではないでしょうか。

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