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事業報告ビジュアルが伝えるべきもの

Posted by admin on 2010/03/31

 

 事業報告ビジュアル化映像の制作を進めている中で感じる事のひとつに、映像が過去の情報の羅列に終始し、冗長で予定調和になりすぎているという事があります。

 もちろん事業報告は、1年間の企業活動の情報開示ですから、事実の積み重ねです。そういうものだと言われれば反論はできないのですが、最近、果たしてそれだけでいいのか、と疑問を感じるようになりました。

 以前、自らが製作をした映像を実際の株主総会の本番で見たことがありました。
担当者ほどではありませんが、やはり本番は緊張するものです。製作時に何度も繰り返して映像を見ているにもかかわらず、まだ何か情報が抜けていないか?情報がわかりやすく伝わっているのだろうか?といろいろと考え、気がやすまらなかったのを思い出します。

 そして映像上映が無事に終わった後、私はほっと胸を撫で下ろし、株主の方の反応を見ました。すると、皆一様に、どうでもいいと言った顔で、中には寝ている方まで散見されました。

 何かが足りない。
 そんな空気が会場を漂っているように私は直感しました。

 思い起こせば、あの日の映像に足りなかったものは、株主の心を企業側へと引っ張る求心力だったのかもしれません。事業報告がまるでニュース番組のように淡々と事象を伝えるだけのものになってしまい、企業の魅力を株主に伝達する力のない映像に終始してしまっていたのではないか、と思いました。

 事業報告は単なる報告であり、PRの要素は必要ないと思われるかもしれません。しかし近年は、株式の購入が一般に広く浸透し個人投資家が増えた事で、より企業と一般の方々との距離が縮まってきています。そういった中、今後はより企業の“肌感覚”が感じられる、親和性の高い事業報告映像を作る必要性を感じます。

 事業報告映像は、株主総会で1回上映されるだけのものがほとんどです。しかし、年に1回、企業が株主(=個人)と向き合ってビジョンのすり合わせをする場である株主総会で使われるものだからこそ、映像の持つ「強く・広く伝える力」を十二分に発揮させ、株主の方々にビジョンや将来性をアピールし、魅力を伝え、そして共感を作るツールとして利用してほしいと願ってやみません。

 視聴後に株主の方々が「この企業のファンでよかった。業績が伸び悩む中、社員がコツコツ日々がんばっている姿をみて応援したくなった」と感じていただける映像構成・シナリオ立てをすることも、今後の課題のひとつと捉えています。

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