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「勘定」から「感情」の世界へ

Posted by admin on 2009/12/15

 

 「百年に一度の不況」に見舞われた激動の一年が終わろうとしています。日・米で政権も変わり、世の中の「ルール」が大きく変化したスタートの年として、2009年は歴史の教科書に載る転換点となるかもしれません。昨今、景況感が上向いているといった明るい兆しのニュースも散見されるようになりましたが、デフレスパイラルの危機や、年明けにあるかもしれないと言われている二番底への懸念など、まだまだ楽観できない状況は続いてはいます。

 このような企業をとりまく大きな政治・経済状況の変化とともに、企業をとりまくステークホルダーとの関係も、徐々に変わりつつあります。誤解を恐れず極論すれば、ステークホルダーとの関係性は「勘定だけの世界」から「感情も含めた世界」に変移しつつある、ということです。企業の価値を測るモノサシが、「経済合理的軸」だけでなく、「非経済合理的な軸」の重要性が確実に高まってきた、と言っても良いと思います。

 企業経営において、「業績」をはじめとする「経営数値」が重要なことは言うまでもありませんが、昨今、その企業の「存在意義」そのものや、「サスティナビリティ」への着目が強くなりはじめました。

 近視眼的な「損得勘定」ではなく、「社会の為になるから価値を感じる」「自分と考え方が合う」というステークホルダーからの支持・支援が増えている実感値を、IRの担当の方々は最近感じられることが多いのではないでしょうか?

 「財務諸表に表われない、目に見えない企業価値をどのように可視化するのか?」という、多くのIR担当者が抱えるこの問題へのアプローチは、「感情(エモーショナル)」にどう働きかけるか、というところにヒントがありそうです。

 経済やマーケティングの世界では、「行動経済学」「神経経済学」という学問が研究されつつあり、合理的には説明できない人の「感情」がクローズアップされてきています。世の中のルールが大きく変わる中、IR領域においてもこの変化が強まるのではないかと思っています。

 こうした流れをいち早くつかみ、投資家・株主を始めとするステークホルダーとのコミュニケーションを活用する会社が、多くの人々の心を掴むのではないでしょうか?
 IRの今後の流れを占う、重要なキーワードの一つが「勘定から感情(エモーション)」へなのです。

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