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日本IR協議会が2008年度IR優良企業賞受賞企業を発表

Posted by admin on 2008/11/21


日本IR協議会(東京都千代田区 会長・澤部肇氏)は、2008年11月12日(水)に、2008年度IR優良企業賞受賞企業を発表した。2008年の受賞は、IR優良企業大賞1社、IR優良企業賞6社、IR優良企業特別賞2社、IR優良企業奨励賞2社の合計11社となった。

2008年で13回目を迎えるこの賞は、日本IR協議会の会員企業で株式を公開している企業から応募を受け選定された。審査は、審査委員長である山本高稔氏(UBS証券会社副会長)を中心に、アナリスト、投資家、報道機関を代表する 合計20人の審査委員によって、三段階で行われた。

第一次審査は、応募企業(2008年は332社が応募)が記入する調査票に基づき、第二次審査へ進む企業190社(IR優良企業対象企業144社、奨励賞対象企業46社)を絞り込んだ。

第二次審査は、審査委員のうち15人が専門委員として「専門委員評価票」によって各企業のIR活動を評価。最終審査である第三次審査は、専門委員の評価を中心に、審査委員会が総合的に判断し、「IR優良企業賞」「IR優良企業大賞」「IR優良企業特別賞」「IR優良企業奨励賞」の受賞企業を選定した。

IR優良企業大賞は、アステラス製薬。2005年4月に山之内製薬と藤沢薬品工業が合併して発足した同社は、2006年、2007年にIR優良企業賞を連続受賞している。2008年も引き続き受賞に値するとの評価を受けての大賞の受賞となった。

表彰式は、2008年12月17日(水)に恵比寿・ウェスティンホテル東京で開催される「IRカンファレンス2008(旧東京IR大会)」で、各企業のトップやIROを招いて行われる。

IRカンファレンス2008概要

各受賞企業の詳細は以下の通り。
※講評は、日本IR協議会のコメントを引用。

●IR優良企業大賞 受賞企業
アステラス製薬(06,07年 IR優良企業賞、大賞としては初)
経営トップとIR部門が近く、投資家の意見が経営に反映されている。IR部門に集まる情報は、IRのレベルが高い製薬業界の中でも際立っている。とくに知的財産、開発、財務などの部門から得られる情報の評価が高い。社内のIR委員会は、継続的に開示方針やIR戦略を構築しており、全社的にIRを支えている。コーポレート・ガバナンスの強化にも早くから取り組んでいる。

●IR優良企業賞 受賞企業(社名50音順)
旭化成(04年 IR優良企業賞、2回目)
四半期ごとの情報開示が充実しており、IRサイトやIRツールもわかりやすい。中期経営計画では、資本効率の向上や株主還元策を明示している。事件や事故の発生直後に緊急説明会を開催するなど、リスク対応も迅速である。経営層は株主・投資家との懇親会に参加するなど双方向の対話に努めており、分社化された事業会社の社長も協力的である。

コマツ(小松製作所) (07年 IR優良企業賞、2回目)
経営トップは、投資家の立場や関心領域に理解がある。コーポレート・ガバナンスの評価も高い。ステークホルダーとの関係を重視し、国内外の代理店や協力企業、グループ社員向けの説明会などを開催している。近年、個人投資家向けIRに力を入れ、工場見学会などに特徴が見られる。社内の関連部門との連携が取れており、財務情報やIR資料の充実に反映されている。

資生堂 (初受賞)
この数年でIRのレベルは大幅に向上した。中国事業の説明会など新しい試みも始まっている。経営トップがIRに積極的で、中期経営計画などの説明が明解である。IR部門は投資家の要望に応え、経営陣とディスカッションする機会を設定している。買収防衛策の撤廃、株主総会決議結果の開示など、コーポレート・ガバナンスの視点でも評価が高い。

商船三井(05年 大賞)
経営トップが率先してIRに関与している。IR担当役員とIR部門の姿勢が前向きで、ひんぱんにディスカッションの機会を設定している。説明会では、投資家の関心高いセグメント情報や財務計画に関する情報が豊富である。業界全体の理解度を深める調査情報の提供なども多彩でわかりやすい。IRサイトやアニュアルリポートなどのツールも充実している。

東日本旅客鉄道(JR東日本) (96年 IR優良企業賞、2回目)
鉄道業界の中では、IRのレベルが高い。説明会資料やIRツールなどには、継続的に有益な情報が開示されている。今年度発表した長期経営構想は、経営目標とともに持続的な成長イメージを表している。「非鉄道部門」など主力事業以外の説明も詳細である。業績や経営戦略以外のテーマについて個別の説明会を開催し、投資家のニーズに応えている。

三井物産 (初受賞)
IR部門は、各事業部門の説明会をひんぱんに開催し、海外でのミーティングといった要望にも対応している。説明会の資料は詳細で、IRサイトで閲覧できる。事故などのリスクが発生した際の取材対応も迅速である。経営陣との懇親会や詳細な資料は、アナリストや機関投資家に定評がある。各地で説明会を開くなど、個人投資家向けIRにも力を入れている。

●IR優良企業特別賞 受賞企業(社名50音順)
東京海上ホールディングス (初受賞)
保険業界の中で、他社に先駆けてIRを積極化させている。今年度から本格化した四半期決算では、詳細な資料とともに電話会議を開催した。米サブプライムローン問題に関連する情報や、外国企業の買収に関する情報を、タイムリーに開示しようと努めている。個人投資家からの理解促進を目的に、説明会の開催やIRサイトの強化にも取り組んでいる。

パナソニック (初受賞)
個人投資家から高い評価を得ている。とくにIRサイトでの迅速な情報開示や充実した情報内容、公平な情報開示への取り組み、広報・広告などのコーポレートコミュニケーション活動などに注目が集まっている。アナリスト・機関投資家からも、事業別ミーティングにおける戦略の進捗状況の説明や、アニュアルリポートや各種データなどの評価が高い。

●IR優良企業奨励賞 受賞企業
ジュピターテレコム (初受賞)
国内最大手のケーブルテレビ局・番組供給事業統括運営会社。組織的で機動的なIR活動を実施し、業界内での自社の位置づけを開示するなど開示内容が豊富で積極的。説明資料も業績評価のポイントが要約され理解しやすい。運営会社の責任者による説明会が実施され、個人投資家向けIR活動も継続して実施されている。2005年JASDAQ上場。

プロトコーポレーション (初受賞)
自動車情報誌を発行する大手。年々IRを充実させており、評価も高まっている。本社が名古屋にあるという点を考慮し、IR部門は定期的に東京でミーティングを開催している。成長性分析に必要な情報を提供するなど、ニーズへの対応にも努めている。IRサイトをリニューアルするなど個人投資家向けIRも強化している。2001年JASDAQ上場。

 

文・構成/加藤晋

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